第34回 日本二分脊椎研究会

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下肢装具の工夫
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二分脊椎症患児の歩容改善について~外旋ベルト及び大転子パッド付き金属支柱付き長下肢装具を用いて~
医療法人 村上整形外科
島 季美果、岡 裕士、東野秀紀、村上仁志(MD)

【目的】脊髄運動最下髄節レベルL3~5(以下SB – L3~L5)の二分脊椎症児では、股関節の過度の内旋肢位での歩行によって、独歩若しくはクラッチでの歩行が困難となっている症例や不自然な歩容、歩行スピードが大幅に低下している症例が多くみられる。これらの症例に対し外旋ベルト+大転子パッド付き長下肢装具(以下KAFO)を装用することで歩容、歩行スピードの著明な改善を認めた症例を経験したので報告する。
【方法】外旋ベルト+大転子パッド付きKAFOを装用しているSB – L3~L5の二分脊椎症症例7例(3歳~10歳)を対象に外旋ベルト+大転子パッド装用時と非装用時の歩行について歩容、歩行スピード等について比較検討した。
【結果】歩容は外旋ベルト+大転子パッドを装用することにより股関節の過度な内旋及び体幹の過度な側屈の減少がみられた。歩行スピードは装用群が非装用群に比べて20m歩行で平均4秒速くなった。
【考察】SB – L3~L5児は、股関節外転・外旋筋の筋力がMMT0~3–であることが多く、内転・内旋歩行になりやすい。また体幹の側方動揺による代償動作を取りやすい。今回、外旋ベルトを装用することで大転子パッドを支点に股関節に対して外転・外旋方向のベクトルが伝わり、中間位に近い状態での蹴り出しが可能となったと考える。