症例は日齢37の男児。絞扼性イレウスで小腸部分切除術および双孔式回腸ストーマ造設術を施行。残存小腸は口側90cm、肛門側15cmであった。術直後よりストーマの色調は黒褐色を呈し、血流障害が認められた。術後11日目で口側ストーマ粘膜が脱落し、ストーマ孔が皮膚レベルにまで陥没した。術後6日目より哺乳開始となり、哺乳量増加に伴い水様便排泄量も増加した。ストーマの陥没により便の潜り込みによる漏れを繰り返し、ストーマ周囲に皮膚障害が発生した。面板の装着が不良となり、4~6時間毎のストーマケアが必要となった。皮膚・排泄ケア認定看護師による柔軟凸面装具の選択やストーマケア指導に加え、薬剤師および管理栄養士による栄養調整など局所管理にとらわれない全身管理により皮膚障害は改善した。今回、ストーマ周囲の著明な皮膚障害により管理困難となった症例に対し他職種間の協働によって皮膚障害が改善し、定期交換が可能になったので報告する。