ごあいさつ

加藤会長 この度、第30回日本小児ストーマ・排泄・創傷管理研究会を名古屋で開催させていただくことになり、大変光栄に存じます。今年から従来の研究会の名称に「創傷」が加わり上記のような長いものになりました。これまで東海地方でこの研究会が開催されたことがなく、ぜひこの地方の関係者に大勢参加してもらいたいという理事会の意図に基づく会長指名であったと思います。私はたいした発表もせず、研究会に対する貢献も少なかったので、会長を行うことには申し訳ない思いがいたしておりますが、微力ながらお役に立てたら幸いであります。

 30年にわたる本研究会の地道な活動で得られた知識や技術を駆使してもなお、臨床の現場では治療困難な症例に遭遇します。そのような時にこそ、医師・看護師は患者さんのみでなく自身をも勇気付け、何とか解決策を探る努力を続けることが大切であり、やりがいと楽しみを感じる瞬間でもあります。そして、その甲斐あって患者さんの状態が良くなればうれしく感じ、自身と誇りを持つことにつながります。そんな経験の報告を聞けたら楽しいと思います。今回の研究会のテーマは「WOCにおける予防の重要性」としました。ストーマケアや創傷管理、褥瘡予防などにおいて先を読んで先手を打つことで合併症を防ぎ、早い回復につながることがあると思います。要望演題もいくつかお願いしましたが、一つには「攻めのストーマ」とでも言いますか、ストーマにしてよかった、QOLが向上した症例を発表していただけたらと考えています。また、成人例であっても小児外科疾患のキャリーオーバー例などであれば発表していただきたいと思います。

会場の「ウィルあいち」はやや交通の便が悪く、最寄りの地下鉄の駅から10分程度歩いていただかねばなりません。研究会は梅雨の時期に当たりますが、症例報告中心の発表を楽しんでいただき、翌日からの日常診療に役立てていただければ幸いです。名古屋でお待ちしております。

第30回 日本小児ストーマ・排泄・創傷管理研究会
 会長 加藤 純爾
(愛知県心身障害者コロニー 中央病院 小児外科)