S2 ストーマ管理困難例・ストーマサイト・VAC

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乳幼児期の管理困難ストーマ2症例への対応
独立行政法人地域医療機能推進機構 九州病院 看護部1)、小児外科2)
山口弘恵1)、山崎啓子1)、和田桃子2) 、上村哲郎2)

【はじめに】乳幼児のストーマ管理を行う場合、運動機能の発達に伴う腹部状況の変化に対応する必要がある。また、治療過程の影響を考慮した腹部状態を予測し、ストーマケアを展開していかなければならない。今回、新生児期にストーマを造設し管理困難となった乳幼児を2例経験したので報告する。
【症例1】 1歳2ヶ月男児。壊死性腸管穿孔にて回腸瘻・横行結腸粘液瘻造設。退院間近にストーマ装具の頻回な交換が必要となる。座位時に皺に埋もれるストーマに対し、装具面板のホールカットと貼付方法を変更し中1日の交換が可能となる。
【症例2】10ヶ月男児。高位鎖肛にて横行結腸瘻造設。退院後ストーマ周囲に広範囲に糜爛が生じ再入院となる。糜爛改善後、動きによる腹壁の変化を考慮し、成人用凸型装具に変更し中2日の交換が可能となる。
【考察】乳幼児のストーマ管理を行う上で、治療過程と運動機能の発達が及ぼす腹部状態の変化を予測する事が重要である。