第34回 日本二分脊椎研究会

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整形外科(変形の評価)
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二分脊椎患者におけるSAFE-Qを用いた足部足関節関連QOLについての検討
千葉県こども病院 整形外科1)、東京医科歯科大学 整形外科2)、千葉こどもとおとなの整形外科3)
品川知司1)、西須 孝1)、柿崎 潤1)、及川泰宏1)、瀬川裕子2)、亀ヶ谷真琴3)、森田光明3)

【はじめに】自己記入式足部足関節疾患評価質問票(SAFE–Q)は患者立脚型の足部足関節に関連したQOL評価法である。SAFE-Qを用いて二分脊椎患者の立場から足部足関節の問題点を明らかにすることを目的とした。
【方法】当院で加療した16歳以上の二分脊椎患者のうちSAFE-Qの回答を得ることができた11例を対象とし、SAFE-Qの各項目について検討した。
【結果】男性7例、女性4例、平均年齢は18.4歳であった。Hoffer分類はCommunity ambulator 10例、Household ambulator 1例。Sharrard分類はIIIが1例、IVが8例、Vが2例であった。SAFE-Q各質問構成下位尺度の平均点は、痛み・痛み関連89.2±11.5点、身体機能・日常生活の状態84.5±9.2点、社会生活機能93.8±10.1点、靴関連71.7±19.8点、全体的健康感80.9±25.7点、スポーツ(3例のみ)52.0±18.2点であった。スポーツ以外の質問項目で4点満点中3点未満は5項目あり、内訳は靴関連2項目、身体機能・日常生活の状態2項目、全体的健康度1項目であった。
【結語】二分脊椎患者において、靴関連と移動動作に関連した項目に問題があることがSAFE–Qでも明らかであった。足部足関節の問題を抱えながらも、社会生活機能の点数は高く社会活動に参加できていることが推測された。