S4 CVカテーテルや気管切開の皮膚ケア・褥瘡

19
頸椎装具による医療機器関連圧迫創傷予防を試みて
地方独立行政法人静岡県立病院機構 静岡県立こども病院 PICU病棟1)、看護部2)
佐藤達典1)、中村雅恵2)

【はじめに】A病院は高度医療を提供する小児専門病院で、PICUには多くの外傷患者が入院している。外傷患者は頸椎損傷の可能性があり頸椎装具による固定が必要となるが、救命しても褥瘡や頭部に禿髪を残す医療機器関連圧迫創傷が発生していた。頸椎装具による創傷予防の取り組みを行い、良好な結果を得たため報告する。

研究方法:後方視的研究

期間:H25年度~H27年度
対象:頸椎装具を装着した外傷患者

倫理的配慮

個人が特定できないよう表記に留意し、A病院倫理審査委員会の承認を得た。

結果

3回/日 皮膚の観察ならびにスキンケア、外力軽減ケアを行った。また頸椎装具の補正や改善策を検討し、実践と評価を繰り返した。創傷発生人数の増加は認めず浅い褥瘡で止められるようになった。

考察・まとめ

頸椎装具の圧迫創傷好発部位への外力軽減ケアが有益であったと考える。また、褥瘡対策チームと病棟が協働したことは最良のケアを見出すのに有効であった。